エンデバーくんのところで書いたように,ウチにはメビウスくんというノートパソコンもある.フロッピーディスクドライブが壊れたせいでエンデバーくんにメインマシンの座を奪われてしまったかわいそうな奴だ.
ちなみに, NEC の PC9801 シリーズの DS だの FX だのといった,過去の遺物もある.今さらどーしろって言うんだこんなの.誰か PC-9801 DS とか FX とか要りません? ハードディスクもメモリも内蔵してないし,しかも FD ドライブが5インチというすばらしいシロモノですが,送料負担していただけるのなら,のしつけて差し上げます.さらに5インチフロッピーディスクを二百枚ほどオマケしますよ.
ともかく,エンデバーくんに Linux を入れるという当初の目的はこわれてしまったわけだから,この際,メビウスくんに入れてしまうのもいいかもしれない.
というのも, Linux をインストールするのは,「適度にこなれた」パソコンがいいらしいからだ.あまり新しすぎるのはかえってよろしくないようである.前に,Linux をエンデバーくんにインストールしたとき,ビデオカードとかネットワークカードとかであんなに苦労したのは,(当時としては)新しすぎたせいだった.さらに,ノートパソコンというのもあまりよろしくない選択だったようだ.
メビウスくんだってノートパソコンだけれど,エンデバーくんよかましだろう,たぶん・・・.少なくとも X はビデオカードに対応している.
さてここで,メビウスくんがどーゆーマシンなのかを書いておこう.
ハードディスクは約 2G ,メモリは 64M である.
インストールする Linux のディストリビューションは, VineLinux2.0 にする.エンデバーくんであたふたしていたときに買った本「 Linux 各種設定×活用徹底ガイド」に FTP 版がついていたからだ.ちーとばかし古いけど,カーネルが 2.2.14 ってことは TurboLinuxWorkstation6.0 よりはまだ新しいわけか.
CD-ROM を入れて再起動すると,初期画面が出てくる.
boot:
ここでこのままリターンキーを押すと, X を使ったグラフィカルインストール画面になるはずなのだが,なんかアヤシイ縦縞が現れるだけでまるで使えない.
boot: text
これはテキストインストールのためのものなのだけれど,なんかうにゃうにゃした・・・説明しづらいな.「キーボードの選択」とか「お使いのキーボードのモデルを選択してください」とか言う日本語メッセージはちゃんと読めるのに,アルファベットや数字が表示されている(と思われる)部分が妙なうにゃうにゃしたパターンに化けているのである.日本語が化けるのはよくあるけど,この場合は逆だ.
http://vinelinux.org/tips.html
に解決法が載っている.
「 Trident Cyber を搭載したマシンへのインストールが,文字化けをして行えない」場合は,以下の長ったらしいやつを入力するのである.
boot: vmlinuz initrd=initrd.img nokon text lang=en
う・・・キーボード配列が 101 になってる・・・ちょっと使いづらい・・・
まあともかく,文字化けは直った.ただしインストーラーは英語で立ち上がる.
まずキーボードの選択:jp106
インストールタイプ:う〜〜ん,Custom にしてみよっかな.あんまり自信ないけど.
パーティション設定:Disk Druid
ハードディスクは,全 2067MB のうち,
/ に 1950MB
swap に残り 110MB ほど
というきわめてシンプルな構成にした.
フォーマットのとき,いちおう bad block もチェックするようにする.フォーマットのオプションは特にないはずだ.
メビウスくんには Linux だけをインストールするので, LILO は Master Boot Record にインストールする.
ホスト名の入力,マウスは PS/2 の 3 ボタンエミュレート, clock は当然 Tokyo .
ルートパスワードとかノーマルユーザアカウントとかも入力して,シャドーパスワードと MD5 パスワード( 256 文字のパスワードに対応)を選択する.
次は,インストールタイプを Custom にしたため,パッケージグループの選択をする.ここでは,パッケージグループどころか,もっと細かく,パッケージごとにも選択できるけど,わたしにはちょっと無理だ.
これだけ選択して次に進むと, irchat-pj っていうパッケージには Emacs が必要だって言われたんで, Emacs も選択する.
Video card : Trident TGUI9660(generic)
XServer : SVGA
っていうのが自動検出された.けっこう優秀.
boot disk は作らない.つーか作れない.フロッピーディスクドライブ壊れてるもん.
インストールログは /tmp/install.log だよ,と表示したあと,フォーマットそしてインストール.
モニター:Custom
Extended Super VGA, 800x600@60Hz, 640x480@72Hz
vertial sync : 50-100
でそれらしい画面が出てきた.いやーなんかあっさり行くなあ,と思いつつリブートし X を立ち上げると・・・
なんかヘンです.画面が割れてる〜〜〜.ディスプレイの大きさに対して X 画面が小さすぎて,あいたところに同じ X 画面がずれて表示されている・・・
しかたないので XF86Setup を起動する. Turbo と同じように, Vine にもたぶん別の設定方法があるのだと思うけど,知らないし.
Extended Super VGA, 800x600@60Hz, 640x480@72Hz
800x600 の 1600 色 (Packed)
を選択することで解決した.
なんか信じられないくらい簡単・・・快適だわ.
いや待て.まだひとつだけ,問題が残っているんだった.
文字化けである.今度の文字化けはインストールのときと違い,正統派(何じゃそりゃ)な日本語が化ける文字化け.インストールのときに文字の設定を en にしたままだからだ.
/etc/sysconfig/i18n を
LANG="ja_JP.ujis"
LC_ALL="ja_JP.ujis"
文字を打っていると,キーボードの配列がおかしいことに気づいた.また 101 キーボードになっているみたいだ.
etc/X11/XF86Config を見ると, "Keyboard" のセクションのところがやっぱり pc101 となっていた.ちょっと修正.
XkbModel "pc101" --> "jp106"
XkbLayout "us" --> "jp"
今ひとつ自信がないが,とりあえず動いたのでよしとする.
さあインストール終了! こんどは GNORM を入れなかったので,だいぶ感じが違う. GNU Window Maker というウィンドウマネージャーが入っているらしい.アイコンもいくつか表示されているが,何もないところで右クリックするとメインメニューが出てくる.