6. RPM 〜二度目の挫折

ハコの中身は?

考えてみたら,インストールに使ったのって四枚ある CD-ROM のたった一枚だけなんだよな.せっかくの特典, VMWare だって結局まだ使ってないし.なんてことを思いつつ, TurboLinux Workstation 6.0 の箱をのぞき込む.

一枚目には,インストール CD Bootable って書いてある.インストールに使ったやつだ.二枚目は,ソース CD で今のところ必要ない.ソース見たって読めるわきゃないし.三枚目はコンパニオン CD ,これもいまいちよくわからない.

これまでの三枚はちゃんと 1, 2, 3 って CD に番号を振ってたんだけど,最後の四枚目には番号がなくて, TURBOLINUX ソリューションガイドって書いてある.まずこれの中を見てみることにした. CD-ROM の表には, README を読めってちゃんと書いてある.

コマンドラインからマウントしなきゃいけないのかなと思っていたのだけれど,試しに画面に出ている CD-ROM のアイコンをそのままクリックしてみたら,エクスプローラー風のファイルマネージャが出てきた. README をダブルクリックする.

「開く ができませんでした」というメッセージが出てきた.「エラーを修正するには, GNORM コントロールセンターの MIME プロパティエディタを開き,開く処理を"text/x-readme"に対して変更してください」と,宇宙語まじりの日本語が並んでいる.

う〜〜む. Windows でいうところの「関連づけ」ができてないってことかな. GNORM って,今使ってるデスクトップ環境のことだ.ぷろぱてぃえでぃたとやらを変更するって・・・デスクトップで右クリックしてもそれらしいのは出てこないし.

メニューの中にあるのかもしれない,とメニューを見ると,確かに,デスクトップ設定の中に GNORM コントロールセンターってのがあった.これを開くと, MIME 型って項目がある.このなかの text/x-readme を探して・・・

Open や Edit ってところに gnome-edit %f って書いてあるから,これをお好みのエディタに変えてちょーだい,ってことなんだろーな. %f ってオプションは, Windows 同様,ファイル名を表す引数だろう.

さて,ここに書くべきエディタって,どこに入ってるんだろう? 探し回ると,わりとすぐにそれらしいのが見つかる.

/usr/bin/gedit

ということは, /usr/bin/gedit %f って書き換えればいいんだろうな.とは思うものの・・・なんか怖いので,もっと調べてからにしよっと.今の目的は,「関連づけをすること」じゃないもんね.エディタを使いたかったらメニューからでもパネルからでも使えるし.

ファイルマネージャに戻っていろいろいじくっていると,アイコン右クリックで「表示」というメニューが出てきたので,これを選んでみる.・・・ファイルの中身が無事表示された. Windows を使っていると,「とりあえず,わからないときは右クリック」してしまうが,そのタマモノであろう・・・.

あ,なんか文字化けしてる・・・けど,スクロールバーを適当に上下させると,テキストが再表示されて読めるようになった. Netscape Composer が上に被さるとその部分だけ文字化けしているらしい・・・妙なことだ.よくわからないが,まあ再表示すると読めるので,深くは考えない.

さて何を書いてあるのかな・・・

「ファイルの開き方」・・・単に, index.html を読めって書いてあるだけじゃん! じゃあ index.html の中身は?

むむむ・・・これってもしかして・・・・ただの広告?

見るのをやめて, CD-ROM を取り出すため,イジェクトボタンを押す・・・あれ? 出てこない?

そう,アンマウントが必要なのである.これもコマンドラインからいちいち打たなくても良くて(もちろん打ってもいいんだけど), CD-ROM のアイコンのところで右クリック,デバイスのマウント解除を選べばいい.

はじめての RPM

ほかの三枚の CD-ROM には・・・なんかよくわからない.いろいろソフトウェアが入っているみたいなんだけど.RPM とか SRPM とか.

RedHat とか Turbo とか Vine とかは,ソフトウェアを RPM っていうので管理していて,インストールとかしやすくしているんだよね.インストーラ付きのソフトみたいなもんなのかな? RPM なんて,最初に聞いたときには,回転数? なんて思ってしまったけど. SRPM はよく分かんない.

TurboLinux には, RPM でのパッケージ管理をさらに簡単に行うツールってのがついている.それが TurboPkg ってやつだ.

$ su -

で root に移行して,やってみよっと.ちなみに,「-」っていうのは,パスをちゃんと通すためのものだそうだ.

さて実行.・・・をわっ! 三枚目の CD に JNetHack の RPM が入ってる! あの報われなかった苦労はいったい・・・

つーわけでさっそく選択.ほかに何を入れたらいいのかわからないので,とりあえずこれだけ入れてみた.意外なほどあっさりと入ってしまう.気をよくして,実行してみる.

No write permission to lock perm!

というメッセージが出て終わってしまった.ほえ? パーミッションの問題? ログファイルとか,スコアファイルのための書き込みのパーミッションがないって言ってるのかな? でも後半の, to lock perm ってのがいまいちわからない.「perm」って何? 辞書には,「パーマ」としか載ってないぞ.パーマに鍵をかけるための書き込みパーミッションがありません??

・・・なわけない.たぶんこの perm は permission ってコトなんだろうな.としてもわからないけど. chmod で何とかなるんだろうか?

いやそもそも, JNetHack って,どこにインストールされちゃったんだろう? これはそんなに探すまでもなく, /usr/lib/jnethackdir ってディレクトリが見つかった.あと, /usr/bin/ にも, jnethack ってファイルがある.

・・・なんかファイルがすごいいっぱいあるんですけど.どのファイルに問題があるんだろう.とりあえず,パーミッションの関係なさそうな root で実行してみる.

・・・さっきよりは,ましだった.とりあえず,ウィンドウは出てくる.真ん中よりちょっと上で二つに分かれていて,下の部分は真っ黒.たぶんここにマップが出てくるのだろう.上の方の白い部分にはステータスが・・・出てくるんだろう,と思うのに.いまは真っ黒.何も出てこない〜〜〜〜!!!

というわけで,またしても挫折!

果たして「すーぱーびぎなー」から「すーぱー」の文字の取れる日は訪れるのだろうか???

Windows98 からあやつる

ext2 を調べていたときに,「 DOS, Windows9x/NT ,他の UNIX から ext2 にアクセスする方法」ってのを見つけた. MTools ってやつだけど,リンク先が英語だったのであっさり挫折したが,誰か日本語訳してくれてないかな〜〜〜と探し回る.

ふーん, loadlin ってのもよさげだ. DOS ユーティリティで Linux カーネルをロードするローダーだそうだ.へー,そんなことができるとわ.

せっかく Linux と Windows 両方が一台のマシンに入っているんだから,それらしい使い方しないとね.

そーいえば VMWare もまだ手をつけてないんだった.

これもやらなきゃ!

急転直下

あれ? サウンドが聞こえないぞ・・・?

といっても, Linux の話ではない. Linux のほうは,そもそもサウンドの設定すらしちゃいないのだから使えるわけない.エンデバーくんにインストールしてあるもうひとつの OS, Windows98 のほうの話だ.

なんと,サウンドカードを認識していないではないの.インストールのときはたしかに認識していたのに・・・ハードの故障かな? だけど,音が聞こえなくても,たいした支障はないんだよあ・・・サウンドがおかしくなってたことにもしばらく気がつかなかったくらいだし.

いちおう,カスタマーサービスに電話をしてみたけど,つながらない・・・メールでのサポートしてくれ〜〜〜

そういうわけでしばらくほっといたのだが,考えてみれば修理の無料サポートって期限があるんだよね.せっかく機能があるのに使えないのはしゃくだし.

長野のカスタマーサービスまで電話をかけまくり,電話代と時間をたっぷり使って Windows98 の領域を二回クリーンインストールした挙句,修理サービス送りとなった.

「点検の結果,場合によるとハードディスクをフォーマットしなければならない可能性もありますので,データのバックアップを取っておいてください」

・・・うっ.

そう,モンダイはこれなのである. CD-R も MO も持っちゃいないのである.システム全部バックアップとるなんてできっこない.

XWindow はエンデバーくん用にいろいろいぢくりまわしたのに・・・カーネルだってアップデートして再構築したのに・・・これが消えちゃったら,けっこう痛いよなあ.

・・・ま,いーや.そうなったらなったであきらめよう.もしかしたら消えずにすむかもしれないし(能天気な願望).

そして数日後.

修理が終わって送り返されたエンデバーくんは,見事に工場出荷状態に戻っていた・・・.

さようなら Linux ・・・.

とゆーわけで,すーぱービギナーから「すーぱー」の文字は結局取れることなく,わたしの短い Linux 体験記はおわりました.

そして,いまエンデバーくんには Windows98 だけが入っているのでありました・・・

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