仙台へ(1999.2)


金券ショップに行く.

なんてすばらしいお店なんだろう! 回数券をばらして,安く売ってくれるなんて! よのなかには,こんないい店があったのね!

しかも,東京駅の近くの金券ショップは,自動販売機つきなのである.お店が開いてなくても,仙台←→東京の新幹線の切符くらいは買えてしまうのだ.ああ都会ってなんて便利なんだろう・・・

そういうわけで,杜の都,仙台である.

くだんの金券ショップの自販機で購入した切符をにぎりしめ,やまびこ・こまち1号に乗る.席を確保してあたりを見渡すと,この時期(2月),さすがにスキー目的らしい人が多い.とゆーか,スキー以外が目的の人って,格好を見てるかぎりではあんまりいないよーな気がする.なんかそこはかとなく場違いのような気が・・・(小心者)

しかし,こまちっていう名前は,どーもお米を思い出してイカンなあ.うちの近所のコンビニは,こしひかりささにしきあきたこまちを扱っているのだが,あきたこまちはその中でいちばん安いので,よく利用するのである.

さて,仙台まで来たら,やっぱり松島にいかねばなるまいっ!!

松島やああ松島や松島や・・・

・・・と誰でも知ってる芭蕉のしょーもない俳句(暴言)を頭に浮かべつつ遊覧船で島めぐり.なんかおもしろい形の島がいっぱいある.いろんな由来があるみたいだ.

橋がかかっているのもあって・・・あれはフクウラ橋というらしい.(漢字不明)

暇だったので,アナウンスで言っている島の名前を書きとめてみた.聞きとりで書いたものなので,漢字がわからないものが多いけど.

フクウラ島・オジマ島・フタゴ島(くじら・かめ)・経ヶ島
七福神島・イセ島・小町島
クラト諸島
ドウラン島・材木島・火つけ島(<-なんつー名前だ)
狛島・狛ひき島
かめ島(はしかけ島)・さぎ島
コモネ島(長命鼻)・沖の化粧島・オオモネ島
仁王島

・・・けっこう変な名前が多いなあ・・・

遊覧船を降りたら,ヒジョーに寒かった.天気は晴れてていいんだけど,風が強いし・・・

近くには,塩竈神社という大きな神社がある.この神社は,普通の神社とはちょっと変わったところがあるみたい.

普通は,神社の参道ってのは門から一直線に伸びてるものなんだけど,塩竈神社はちょっとずれている.これは設計ミス・・・というわけではもちろんなくて,門のところから中をのぞきこんだくらいでは様子がわからないようにしてあるのだそーだ.

神社というより,武家屋敷とかお城っぽいつくりみたい.いきなり斬りかかられた時に逃げられるような小さな扉とか,時代劇によく出てくるよーな,武士が武装して隠れるような小部屋とかがある.

かなり戦略的に考えて作られているのだ.神社のくせに

宗教と戦争って今の感覚からするとずいぶんかけ離れてるような気がするんだけど,歴史的に見ると宗教と戦争ってのは,ふかあいつながりがあるものなんだろうな.宗教戦争,って言葉もあるくらいだもの.

「独眼竜」

やっぱり仙台っていえば伊達政宗! なんだろう.「梵天丸もかくありたい」のあのヒト.(このコトバってすごく有名だけど,考えてみたらもともとの由来知らないなあ・・・?)

みちのく伊達政宗歴史館というのもあって,蝋人形を展示してあった.人形があるとすごくよくわかるんだけど,ああいうリアルなのってやっぱりちょっと不気味・・・

そーいや塩竈神社にも,政宗のエピソードがいっぱいあった.

それに,仙台城だ.お城はないけど,伊達政宗公が馬に乗っていらっしゃる.伊達政宗は,独眼竜・・・で有名だけど,ご本人は眼にかなりコンプレックスを持っておいでだったようである.
自分の像を作る時にはちゃんと両眼を入れてくれるようにいいのこしてさえいるそうだ.

でも,ここにある像は片眼だった.やっぱり政宗は独眼竜でしょう,ということでそうなったらしい.でも本人がそんなに嫌がってたのなら,両眼にしてあげればよかったのに・・・とも思う.

石垣修復工事中の仙台城跡からは,仙台市内が一望できる.仙台は,もとは「千代」という漢字違いの読み同じの地名だったらしい.仙台より千代のほうがおめでたそーな名前のよーな気がするけど,なんで変えちゃったんだろう?

旅のたのしみ!

とくれば,ご当地めいぶつ.さー美味しいもの食べまくるぞ!

仙台で有名なたべものといえば,誰に聞いても,牛タンでしょう.およそ食べ物を食べさせる店にはほとんど,「牛タン」ののぼりがおっ立っている.早速「牛タン定食」なるものを食す.おいしー!このはざわり,好き!

牛タンなんてこーきゅーなものをいただくのは生まれてはじめてなので,正直,あまりびみょーな味わいはわからないのだけど・・・

はじめて見る不思議な食べ物がある.見かけは,小さいおはぎという感じなのだが,かかっている餡が綺麗な黄緑色なのだ.けっこう大きな粒粒が入っていて,うぐいす餡なんかよりずうっと鮮やかだ.

「ずんだ餅」というヘンな名前のお餅である.緑色の餡は,なんと枝豆を粗くつぶしたものである.
仙台駅の地下にあるお店で,このずんだ餅と,くるみ餅とごま餅の小さいのをセットで食べさせてくれるお店があったので入ってみた.

味は,たしかに枝豆.甘い枝豆ってちょっと不思議だったけど,おいしかった.でも三種類の中でのいちばんのお気に入りはくるみ餅・・・

あと,これってめーぶつっていえるのかな.仙台って,回転寿司のお店がやけに目につくのである.ぢつわ回転寿司発祥の地らしい・・・

それと,時期はずれの話になるが,冷し中華もここが発祥だといわれているそう.へぇ〜〜〜

でもこういう「日本で最初の・・・」とかいうのは,諸説紛紛としてるんだろうな.

さて,仙台で忘れてはならないものがもうひとつ.ここには電柱がないのでありました.景観を損ねないよう,ぜんぶ地下に埋まってます.

・・・まあ目がフシアナのわたしは,説明されるまで気がつきませんでしたけどね・・・

東北本線乗車.

電車の車両は,たぶん保温のためなんだろーけど,扉ごとに「開」と書いたボタンがついていて,これを押さないと開かない仕組みになっている.外側には開のみ,内側には開と閉のボタン.さすがに寒い地方だ.

うちの実家のある,四国の片田舎のとある地方の列車は,冬場になると手動開閉になるのだが・・・もちろんボタンなんかはついてなくて,手で引っ張って開け閉めするのである.けっこう重くて大変なんだなこれが.

仙台駅で駅弁を買い込む.幕の内とかサンドイッチが並ぶなか,牛タンせいろ弁当というのがあったので,ついつい気になって買ってしまった.こういう,地域限定とか期間限定とかいうのにヨワイのである.

なんと,ひもがついていて,引っ張ると弁当箱の底に入っている薬品が化学変化を起こして温まる仕掛けになっているのだ.たかが駅弁に,スゴイ.あっというまにほかほかになった弁当を食べながら外を見ていると,だんだんと細かい雪が散りはじめてきた.

「白石」というところにつく頃には,あたりは真っ白.さっきまであんなに晴れてたのに・・・北国ですねえ

白石駅には,「宮城おとぎ街道」という意味不明のことが書かれていて,すごく気になった.・・・でも結局不明のまま.

温泉へ

電車に乗っているのも飽きてきたので,なんとなく,福島で降りて,飯坂温泉というところに行ってみた.駅の名前が,飯坂温泉.駅前には,ちゃんと観光案内所がある.

温泉という名前にふさわしく,ここには,公共の温泉の銭湯が5つか6つくらいある.でも入湯のシステムがちょっと変わってて,そのへんの商店であらかじめ切符を買わないといけないのだ.切符がないと,いきなり銭湯に行っても入れてもらえない.切符は一枚100円,安〜〜〜

雪が降ってて寒いし.入湯料はたったの100円だし.銭湯のはしごも楽しそうだし.

最初に,いちばん大きな「鯖湖湯」に行ってみた.これは多少観光客向けに作られているみたいで,なかなか広くてキレイ.でもお湯の温度がちょっと熱めで,すぐにのぼせそうになってしまう.

だから寒い外に出ても,ちょっとやそっとでは冷めない.なんか雪が気持ちいいくらいだった.

さて,おつぎは・・・

駅にいちばん近い,「波来湯」.ここはホントに,地元の銭湯,って感じで近所のおばちゃんたちが入りにきていた.ここもけっこう,好きな雰囲気.お湯はやっぱり,熱め.

でも銭湯めぐりって体力的に,かなり疲れる〜〜〜

全部回りたかったのに,たった二軒でギブアップ.もっと体力つけなきゃ!

気持ちよーく電車のなかで眠り,あとは宇都宮で餃子を食べたくらいで,すぐに帰ってきた.

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