USJ体験記(ネタバレ注意!)(2001.8)


大阪駅から・・・

JRで170円.ユニバーサル駅ってば,意外に近い.

最近,妙に大阪づいてる.つい先週にも,ロボット博&海遊館に行ったばっかりなのに.

今回,思いがけず,ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行く機会を得てしまったわけだけれど,こうなった上は,目いっぱい楽しんじゃおう!

駅を降りると,ゲートまで,みやげ物店がずらりと並ぶ.気にならないではないが,とりあえず一心不乱にゲートへ.

ゲートを抜けると,そこはもう別世界である.映画でおなじみの建物が立ち並ぶ.・・・といっても,あまりよく知らないけど.

とりあえず,まっすぐ歩くとターミネーター2:3Dのアトラクションにぶち当たる.待ち時間50分かあ〜〜〜.並ぶの嫌いなんだけどぉ〜〜

でも,待つ.

もともと行列がいっぱいできることを前提にしてあるので,並ぶ場所だけはいっぱいある.ぐにゃぐにゃと曲がりながら果てしなく続く人の列・・・.

「小さいお子様には刺激の強すぎる場合がありますので・・・」なんてアナウンスが流れているけど,親だって見たことないんだから,判断のしようがない気が・・・.

途中,テレビがいくつも天井からぶら下げてあって,スカイネット社の高度な「てくのろじー」による新製品の宣伝をしていた・・・

きっかり50分待った後,ようやく入口が開いた.「安全ゴーグル」という名の,よーするに立体メガネを渡され(とゆーより置いてあるのを自分で取るんだけど),広間に入る.

スクリーンがいっぱい並んでいるけど,椅子も何もない,ただのだだっ広い部屋に,一瞬当惑する.

広間には,テラスみたいな張り出しがあり,そこに現れたのは,真っ赤なスーツのお姉さん.テンションが高く,一瞬にしてみんなを笑いの渦に巻き込んでしまった.文章で再現するのは難しいけど,なんつーか,善人をだまくらかそうとしつついまいち成功せず,ことばのはしばしがみょーに高圧的というか馬鹿にしたようになってるっていうか・・・なんか「愚民ども!」なんて言い放ちそうな感じがとってもよく出ている.

「あらぁ〜〜? もう安全ゴーグルかけてる人がいるわねぇ〜〜.いったい,だ・れ・の・許しを得ているのかしらぁ〜〜? いますぐはずしなさいっ!」

「そこのサメに頭をかじられているあ・な・たぁ〜.そうそう,いまきょろきょろしてるあなたのことよ〜〜.あなた,どこからきたのぉ〜〜? え? 新潟? 田舎だか都会なんだかよくわからない場所ねえ〜〜.あなたは? ・・・須磨? あっそ.聞かなきゃよかったわ」

なんて感じに喋る喋る.いちどもかまないのはたいしたものだ.それともアクションと喋ってる人は別なのかしら?

ちなみに,「サメに頭をかじられている」ってのは,USJで売っているジョーズの帽子のことである.

テンション上がりっぱなしのお姉さんは,スカイネット社の綾小路麗華さん,だそうだ.この名前で再び会場は笑いに包まれる.

ここで,スクリーンで,スカイネット社の紹介ビデオを見るわけである.ビデオが進むにつれ,「ミサイル防衛システム」だの,「人の手を必要としない核発射装置」だの,なんか不穏そうな商品が紹介されはじめ・・・

唐突に電波ジャックである.現れたのは,もちろん,ターミネーター2のあの母子.母子は,スカイネット社が危険であること,そして五分以内にこの場を離れることを警告して姿を消す.

電波ジャックをされている間の綾小路麗華嬢のパニックぶりも見ものだった.あちこちに電話をかけまくり,ヒステリックに腕を振り回し,頭をかきむしり・・・でもビデオが終わったとたん,

「一部お見苦しい点があったことをお詫びいたします」

一転,平静を装う.

ここまでは,前座である.肝心の3Dは実はここからなのだ.

このあと,映画館のような,椅子の並んだ場所に通される.ここではじめて「安全ゴーグル」を装着するわけだ.

兵器システムの紹介をしている最中に,例の母子が再び現れる.それを捕まえようとパニックになる綾小路嬢.ターミネーター2の,あの水銀のお化けみたいなやつが出てきて,画面上からぬうっと顔を伸ばしてくる.3Dなので,本当に目の前に来ているように見える.

そこに現れるのはアーノルド・シュワルツェネッガー.このヒト,1では悪役だったのだけれど,そんなことはまるでなかったかのように少年を助け,でっかいオートバイでたぶん未来へ行ってしまう.

このへんは,画面の中と外,両方で話が進行していて,スクリーンから飛び出してきた,と思ったら本物の俳優さんがオートバイで走り回っていたりする.

ビルの廃墟をスパイアイが飛び回り,攻撃する.シュワちゃんがでっかい銃をぶっ放し,轟音とともにスパイアイが飛び散り,部品が飛び散る.本当に目の前に迫ってくるのだ.前に座っていた人なんか,一生懸命頭を動かしてよけようとしていたが,・・・その気持ち,よくわかる.

後ろのほうから小さな子供の泣き声が・・・そりゃこわいわ.あんまり子供向けじゃないかも.

ビルの中に侵入し,エレベーターに乗る.そのとたん,ガタン,と椅子がちょっとだけ持ち上がり,びっくりする.エレベーターの上昇感覚を表しているのかな.

とはいえ,エレベーターの停止感覚はなく(この理由は後でわかる),着いた階にいたのは虫みたいに動き回る水銀のロボット.脚がみょ〜〜んと伸びて,尖った先端が迫る.うわーなんか先端恐怖症になりそ.

最後やっぱり,シュワちゃんが身を挺してビルごと吹っ飛ばすんだけれど,そのときに,持ち上がっていた椅子がガタン,と落ち,前から大量のドライアイスが吹き付けて終了.

いや〜〜なんかけっこう面白いじゃん.

次にいそげ!

続いては,バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド.今度は一時間待ちだそーである.こーなりゃ二時間だろーが三時間だろーが待ったるわいっ!

ほけ〜〜っと待っている列の間,ここもやっぱり,テレビ画面をぶら下げてタイムマシンの宣伝をやっていた.なあんと,ドクことエメット・ブラウン氏,トヨタをスポンサーにタイムマシンを開発しているそーなのである.

でも,ビデオにはさして重要人物ではなかったビフ・タンネンは出てくるくせに,肝心のマイケル・J・フォックスは出てこない.この人って俳優やめたんだっけ.

それにしても,この,時間待ちの間,ちょっと工夫するべきじゃないかな.一時間って,けっこう長い.子供もいるのに,単にビデオを流してるだけってのはちょっと.

ただ,要所要所に水飲み場が設けてあるのは,いいアイディアだと思う.

さて,一時間かっきり待った後,八人ずつの組で,狭い部屋に通され,ドクの指令を聞く.

ビフがタイムマシンを盗んで逃走してしまったというのだ.それを追っかけて連れ戻してくれとドクは言う.ただし操縦はドクがリモコンでやるので,わたし達は乗ってるだけなんだって.みょーにユーモラスなタイムマシン使用上の注意を聞いてから,出発.デロリアンに乗り込むわけだ.

ドクはあまりリモコン操縦の腕はよろしくないようで,急に昇ったり降りたり,右に行ったり左に行ったり,ぐりんぐりんとデロリアンは揺れまくる.

ビフを追っかけて時代も無作為に飛びまくり,時計台の中に突っ込んで歯車やらの部品がばらばらに飛び散ったり,溶岩に向かってまっさかさまに落ちていったり,T−レックスに呑み込まれて吐き出されたり・・・

ま,そんな感じで,最後にビフのタイムマシンと衝突し,またもやドライアイスに包まれながらUSJに帰還.警備員にとっつかまり悪態をつきながら引っ張られていくビフで,ジ・エンド.

迫力あって面白いけど,乗り物酔いしやすい人は要注意である.

まだスクリーンが前にしかなかったからよかったけれど,これ,ターミネーターみたいに3Dだったら・・・

ひとやすみ

バックトゥザフューチャーの後,その辺に座り込んで「チュロス」とゆーものを食べた.ミスタードーナツにもあったような気がするけど,味がだいぶ違う.

ゴミ回収の従業員がごろごろとリヤカーを引いていく.あれ,誰がどのエリアを回るか,どのくらいの時間間隔でどの順番で回るかとか,細かく決まっているんだろうな.

そーいえば,USJってなんかスタッフの数が少ないような気がする.店の中にはもちろん大勢いるんだけど,外にいる人がほとんどいない.

着ぐるみもないし・・・.ディズニーランドって,行ったことないけど,ミッキーとかドナルドとかの着ぐるみいっぱいって印象なんだけど,ここにはいない.まあこの暑さで着ぐるみってのはちょっときついよーな気もするか.

それに,TDLにくらべると,ちょっと対象年齢が高いような気もするし.

だけど,今日は,夏休み中のせいだろうけど,小さな子供を連れた家族ばっかり.小さい子なんか,汗びっしょりのままお母さんの腕の中で眠り込んじゃってる.お母さんも子供もたいへんだわ.

続いては,ちょっと軽め(と思った)バックドラフト.待ち時間10分,今度は住友VISAの協賛だそうである.

バックドラフトロケを体験,というわけで,やはり少々説明を聞いた後,ドラム缶をいっぱい積んだ鉄骨のそばで待つ.

ドラム缶から炎が上がる.

と,ドラム缶が突然轟音を立てて爆発! 水が噴出し飛び散り,そうこうしているうちに炎は天井をなめ,梁がきしんで傾く・・・

炎は熱く,水は冷たい.何より音に一番びっくりした.爆発それ自体より,音が一番怖かったよーな気がする.

ともかく,かなり迫力アリ.全然軽くないじゃん!

こわそーなモノ

ジュラシック・パーク・ザ・ライド.待ち時間20分.これはアトラクションの一部が外から見える.ゴンドラに乗って川を進んでゆき・・・どうやら,一番最後のところで,高いところから滑り落ちた挙句,水に濡れてしまうらしい.合羽を販売している・・・.

折りしも,まるでおもらしをしたかのよーにお尻をぺったりと濡らしたなかなかかわいい女性が通りかかる.あーゆーのはちょっとヤだな.

まー多少濡れたっていいや.とりあえずお尻が濡れないように注意しよう,と合羽を購入せずに列に並ぶ.とゆーか合羽を持っている人,ほとんどいない.賢明にも合羽を持っている人は,もしかしたら一度濡れた経験のある人かも・・・?

ところが,列に並んで待っているわたしたちの前を,空のゴンドラがいくつも通り過ぎていく.なぜ? どーして乗せてくれないの!?

「T−レックスが監視区域外に出ていますのでしばらくお待ちください」

そんなアナウンスも流れている.これは効果をもたせるためにやっているのか,それともマシントラブルがあってそれをごまかしているのか?

ようやくゴンドラに乗り込み,水面をゆっくりと滑り出すと,のどかな恐竜サファリの始まりだ.草食恐竜が尻尾を振りたて,草を食んでいる.水面からにょろっと首だけを出した恐竜は,おびえたようにまたすぐ水中に沈んでいってしまう.

・・・が! 突然アナウンスが緊迫したものに変わる.「乗客の救助」だの,「T−レックスがどうした」だの,しかも辺りはどう見ても観光コースには見えないところで,しまいには倉庫のような場所にまで入り込んでしまう.凶悪な顔の恐竜が水を吐きかけてくる・・・

突然目の前に巨大なT−レックスが! なのにゴンドラはますます速度を増し,恐竜の口めがけて突っ込んでいく!

急速落下.

滑り降りる,なんてもんじゃない.まさに「落ちる」.一瞬,無重力感を感じてしまった.足の下にもお尻の下にも何にもない,しかも辺りは真っ暗闇.

ようやく下に着いたと思ったら,水をぶっ掛けられる.といっても顔だけで,服はほとんど濡れなかったけど.

落下のとき,写真を取られていたらしい.なんか,まわりに座っている人,ほとんどみんなうつむいてるなあ〜〜〜.えーと,わたしは?

笑い全開.

おっかしいな〜〜.笑った覚えなんかないんだけど.恐怖のあまり,顔がひきつってしまったのかしらん.

イベント・・・

ふと気がつくと,花火が上がり,真ん中の池で,「ハリウッド・マジック」というのが始まっていた.

最初のほうは見逃してしまったが,恐竜が池を泳ぎまわり,花火が上がる.あんまり日本の花火らしくない.というのは,あの,なんていう名前なのか知らないけど,オーソドックスな真ん丸のやつがないのだ.

あと,人が踊ってたり,水上スキーで凧をあげたり.

・・・はて.なにが「マジック」なのかしらん.前のほうを見そびれたせいか,よくわからなかった.

この後,「ジョーズ」には待ち時間なしに乗れた.船に乗り込み,明るいお兄さんが案内する遊覧航海のはじまりだ.

「この辺はサメが出ますので,ちゃんとこうやって銃も完備しています.それに今までサメに襲われたことはありません・・・」

おにーさんは陽気に喋っている・・・が,突然,姉妹船から緊急通報! 救援に駆けつけると,そこには沈没してゆく姉妹船が・・・.

ジョーズが右から左から現れ,迫ってくる!

おにーさんは銃をばんばん撃ちまくり,ガソリン缶を打ち抜き,あたりを火の海にしたり救援を必死に呼んだり,大騒ぎ.

うぎゃ〜〜わたしの左にジョーズのキバが!

でも,これも,バックドラフト同様,ジョーズ自体より,音のほうが怖かったような気がする.

そして,なんとか岸にたどり着き,「ごめんなさいね〜〜,ちょっと濡れちゃいましたね〜〜,でもこのあとバックドラフトに行ってくださいね〜〜すぐ乾きますからね」

な〜に言ってる,お兄さん.バックドラフトもけっこう濡れるのよ.

それにしても,当然ながら,夏向けのアトラクションが多い.これ,冬はどーゆーのに変わるんだろう?

そんなことを思いつつ,ユニバーサル・スタジオを後にしたのでありました.

翌日.

大阪駅の近くに,空中庭園があるそーである.

てくてく歩いて向かう.高いビルで,変わった形をしているのですぐわかる.でも,すぐそこに見えているのにたどり着けないのはなぜ?

おーさかの街ってわかりにくいわ.(自分の方向音痴をタナあげにするYURI)

さてようやくたどり着いた空中庭園.う〜〜ん,なんつーか,金のかかってそーな建物.

ビルが二本建っていて,その中ほどの高さのところに,橋を渡してある.てっぺんはつながっていて,下から見ると円形に穴があいており,その穴の間をエスカレーターらしい斜めの通路が二本通っている.

片方のビルからもう片方に移る橋を渡ってみたかったのだけれど・・・あれは,一般の人は通れないらしい.

チケットを買って,最上階40Fめがけ,エレベーターで急上昇.うひゃーこのエレベーター外が見えるじゃん.

昨日のジュラシックパークのせいで,エレベーターってけっこうコワイ.あの無重力感を思い出して,今これが落っこちたらなんて余計なことを考えてゾクゾクしてしまう.

エレベーターを降りると,今度はシースルーエスカレーターで上にのぼる.もーシースルーはいいってば! 怖いじゃないの!

さらにここから階段をのぼり,ようやく屋上,空中庭園へ.

のぼってみるまでは,空中庭園っておーげさな名前はついてるけど,要するにガラス張りにした最上階ってだけでしょ,って思っていたのだが.

階段をのぼった先は本当に屋上だった.天井がない.この高さで,吹きっさらし・・・といっても,風もそれほどなく,優雅にお散歩が楽しめる.下から見ると,円形に穴があいていた部分の周り,ドーナツ状になったところが空中庭園なのだ.

大阪の町を見下ろすと,面白い形のビルがちらほら見えて楽しい.円柱形のビルがいくつか見えたけれど,おーさか人ってマルが好きなのか!?

一定時間ごとに音楽が流れ,スプリンクラーを吹き上げているらしいが,どういう効果があるのかはいまいち不明・・・.庭園って言っても,植物植えてあるわけじゃないしね.

しかし,人があんまりいない・・・これは,もしかすると穴場かも? ・・・と思っているのはわたしだけかな?

どーも不釣合いな,はっきり言ってしまえば不倫っぽいカップルが,そばで人目をはばからずいちゃいちゃ・・・いや,そーゆー偏見はよくないわね.

階下の喫茶室(カクテルなんかもあったけど)でわらびもちなんぞを食べてから,再びエスカレーター&エレベーターにて降りる.昇りエレベーターにはいなかったエレベーター嬢がなぜか降りにはいた.地下街とか,周囲の案内をしている.なるほどこのためにいるのだな.

地下には,大阪の古い街並みを再現した飲食街があり,古い看板とかポスターとか車とか,昔の交番とかもあった.郵便局がちゃんとあり,キャッシュサービスコーナーなんかをわざと古びた感じに作ってあるのがなかなか面白い.

しかもここには「中自然の森」とゆーものまである.まあ「森」はちょっと大げさだな.そんなに広くもないし.虫もあまりいなさそうで,道は綺麗に舗装されているけれど,超近代的なビルのそばにわざわざこれだけ木を集めて植え込んでいるのはすごい.しかし「鎮守の森」は言いすぎだろうという気が・・・

再び方向音痴ぶりを発揮しつつ,ようやく大阪駅に戻ってきて,先週うろついたあたりをまたうろつく.

地下二階の輪くぐり噴水のところに,先週はいなかったキリンのでっかいブロックが.あの有名なおもちゃ,LEGOのフェアをやっているのだ.

そーいえば,以前,LEGOはDNAだっ! って主張している人がいたっけ.単純な要素を組み合わせ,どんなものでも作れるし,作ったものを設計図として残しておけばいつでもまたおなじものが作れる・・・.

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